アシドフィルス菌とビフィズス菌どう違うの?



ヨーグルトに使われている乳酸菌は、大きく分けると、腸内に住む菌(ビフィズス菌やアシドフィルス菌など)と、腸内に住んでいない菌(ブルガリア菌やサーモフィルス菌など)の二つにわけられます。

乳酸菌の効用はいろいろありますが、その中で最も注目されているのは、人間の腸内に入って、腸内細菌のバランスを保ったり、腸内腐敗による有害物質の生産量を減らしたり(いわゆる整腸作用)するので、健康によいとされている点です。

従って、いちばん効果のあるヨーグルトは、もともと人腸に住んでいるアシドフィルス菌やビフィズス菌などを使うことですが、これらの菌は発酵条件や技術もむずかしく、ビフィズス菌は、添加されているものがほとんどです。


アシドフィルス菌もビフィズス菌も、生きたまま腸内に届けば有用菌となりますが、ビフィズス菌は極端な嫌気性があり、添加された場合は製造後七〜十日で、ほとんどの菌が死んでしまいますので、賞味期間なども充分考慮する必要があるようです。
また、ビフィズス菌は種類が多く、効果は人によってまちまちだといわれます。風味は、乳酸と酢酸をつくり出すので、くせのある独特の発酵臭があります。
アシドフィルス菌は、温度管理さえよければ、菌が長く生きていて、保存がきき、味の変化もなく、腸内で有効に働きます。また、この菌は乳酸しか作り出さないので、発酵臭にくせがないのが特徴です。


アシドフィルス菌 ビフィズス菌
好気性 嫌気性(空気に弱く生存期間が短い)
正常発酵 異常発酵(味、におい共に悪い)
酸に耐える 酸に弱い(PH4.8以下で死滅する)
温度に耐える 温度に弱い(液状では菌の生存期間が短い)
温度管理さえよければ長く菌は生きており保存がきく 生菌を飲むためには賞味期間が非常に短くなければならない